側弯症と座っているときの姿勢(デスクワーク・勉強編)
側湾症の方も側彎症でない方も悩まれる座っている際の姿勢不良。肩こりや腰痛、足のむくみなど弊害が多いです。
しかしデスクワークや勉強など長時間座って作業する人が多いのが現実です。
そのためそこを変えられないといくらストレッチをしても効果がはんげんすることもあります。
(側彎症の場合は姿勢不良に加えねじれがあります。ねじれに関しては以前のコラムで記載しています。そちらをご覧ください。)
「なんとなく疲れる」の正体は首でも肩だけでもないこともあります。デスクワーク不調を根底から整える「股関節重心」かもしれません。
例えば「夕方になると頭が重くて集中できない」「いくら寝ても、朝から体がだるい」「マッサージや整体に行っても、数日ですぐに元に戻ってしまう」デスクワークを続ける中で、こんな不調や虚しさを感じていませんか?
「歳のせいかな」「最近忙しいからかな」と片付けてしまいがちですが、実はその「疲労感」や「慢性的なコリ」には理由があります。
デスクワーク不調の根本原因は、「首」や「肩」そのものだけではありません。
整体やストレッチで戻ってしまう理由、そして不調を根底から解決するカギは、土台である「股関節重心と足の接地面」と「感覚の再教育」にあります。
なぜ座り姿勢が脳や自律神経にまでダメージを与えることがあるのか、その仕組みと「今日からできる根本改善アプローチ」を紹介します。
1デスクワークが体に与える「静かな負担」
私たちが日常的に行っている「座って画面を見る」という行為。実は、想像以上の物理的負荷が体にかかっています。
「18 kg」の衝撃
頭が30度前に傾くだけで、首にかかる負担はなんと約18kg(小児の体重並み)に達します。
「6時間以上時間」のスマホ・画面注視
長時間のデジタルデバイス利用が、首と目を固定し続けます。
「840万人」の片頭痛
国内で片頭痛に悩む人の多く(特に30〜40代女性)も、首の位置のズレが背景に潜んでいます。
首がたった数センチ前に出るだけで、首の脇を通る「椎骨動脈」が圧迫され、脳へ届く酸素や栄養が削られてしまいます。
デスクワークの不調は、単なる「姿勢の見た目」の問題ではなく、思考力・集中力・感情の安定にまで及ぶ重大な問題なのです。
2どうしてストレッチや整体を受けても「元に戻る」のか?
肩が凝ったから肩をもむ、首が重いからストレッチする、高機能な高級チェアに頼る……。
これらはすべて「対症療法」です。
痛む場所(首や肩)をどれだけほぐしても数日で戻ってしまうのは、原因である「全身の重心バランス」に触れていないからです。
今皆さんの多くが行っている対症療法とは痛む首・肩を直接ほぐすことや無理に背筋をピンと伸ばす、高級な椅子やグッズに頼り数日でまた同じつらさが戻ってしまうこと。
これにならないように根本的に私生活の姿勢から変えられると非常に良いです。
股関節に重心を戻し足全体で地面と接地し、胴体の癒着(前鋸筋・広背筋)を取り除く腸腰筋と背骨を正しく動かし、鍛えるのではなく感覚を再教育すると普段から肩甲骨が柔らかくなり、首肩の位置が自然に戻るようにしたほうが効果はあります。
当院では側湾症の方はもちろん姿勢不良の方に施術を加えることで楽に良い姿勢をとれるサポートをしています。
痛いところを動かすという発想から離れ、「股関節に重心を戻す・足の接地面を意識する」ことこそが根本改善のスタート地点です。
3. すべては「骨盤の後傾と外側重心の足の接地」から始まる。崩れの連鎖
なぜ、動いていないのに疲れてしまうのでしょうか?
なぜなら体の中で「足の外側に重心がかかりО脚気味になり骨盤後傾から始まる連鎖」が起きているからです。はじめは「骨盤が後ろに倒れた」というたった一つの変化です。
しかし、ここからドミノ倒しのように全身のバランスが崩れ、呼吸の浅さ・血流悪化(体内の交通渋滞)・自律神経の乱れ・睡眠の質の低下を引き起こします。
さらに、首の圧迫により前頭葉への血流が低下すると、思考力の低下だけでなく「感情の起伏が激しくなる」「物忘れが増える」といったメンタル面・脳機能への悪影響まで生じてしまうなんてこともあります。
4. 正しい座り方「3つの原則」と「感覚のズレ」
「じゃあ、背筋をピンと伸ばして座ればいいんだな!」と思った方は注意が必要です。
背筋を無理に張る座り方は反り腰にもなり腰を痛める可能性があります。
どんな椅子でも通用する、正しい座り方の原則は以下の4つです。
正しい座り方の4原則
①骨盤を立てる:
後傾させない。これがすべての前提です。
② 真っすぐではなく、ほんの少し前傾:
背筋を張るのではなく、「股関節の上にスッと重心が乗る」イメージ。この方が肩の力が抜けます。
③「手の重さ」と「噛み合わせ」で確認する:
骨盤が後傾していると手が重く、奥歯が噛みにくくなります。股関節に正しく乗ると、手が軽くなり、噛み合わせもスッと軽く感じられます。
④足がしっかりと床についている。立方骨という骨が足の中にあります:
現代人の多くがその立方骨がずれていることで土踏まずが潰れて足の親指から小指にかけてが斜めになり過ぎています。それにより外重心になり、O脚気味になり腰痛やひざ痛の原因にもなります。
ここで注意が必要です。多くの方が陥るのが、「自分の感覚」と「鏡で見た現実」のズレです。側湾症の方には口酸っぱくいっていますが、自分が思っているまっすぐは周りから見たらずれていることが多いです。
正しく股関節の上に重心を乗せると、普段から後ろ体重で生活している脳は「めちゃくちゃ前に倒れすぎている!」と勘違いします。しかし、鏡で見ると倒れておらずまっすぐ綺麗な姿勢になっていることもあります。
5 今日からできる!デスク環境の整え方
いきなり高機能なチェアを買う必要はありません。椅子の「使い方」と「環境」を少し変えるだけで劇的に変わります。
まず椅子に深く座り、股関節に乗せるお尻の表面ではなく、骨格(股関節)で支える意識。椅子の高さが合わない人は足台を使うのもありです。 足が床につかない人は、小さな台を置くだけで股関節に一気に乗りやすくなります。足がしっかりと接地出来ないと重心のかけるポイントがずれてしまい足全体にかからないので良くありません。肘は90度、肩を上げない: この位置でキーボード操作ができる高さに調整。
お尻の後ろにクッション(もし隙間があれば隙間を埋めて骨盤の後傾を防ぐのに役立ちます)
高すぎると顎が上がり首が圧迫されます)。画面は見下ろす位置にモニターの上端が目線より少し下になるようにするとよいでしょう。勉強や物を書くときは傾斜版うを使えるとよりいいです。
どんな椅子がいいのでしょうか。おすすめは 背もたれがない椅子です。骨盤が後傾しにくいため、自然と股関節に乗せる感覚をキープできます。
低いソファは避けたほうがいいかもしれません。膝が腰より高くなり後傾しがち。深く腰掛け、背もたれにしっかり寄りかかって骨盤を立てましょう。
車の運転席(◎) シートにしっかり骨盤を寄せ、背中との隙間を無くすのがポイント。長距離運転でも腰が楽になります。
6. 職場や学校でもできる!背骨&腸腰筋ストレッチ
仕事の合間や授業の合間、集中力が切れたときにやってみてください。
骨盤を立てた土台の上で行うことで、背骨が柔らかくなり、脳への血流が一気にスムーズになります。
【実践】椅子に座ったままできる4ステップ体操
股関節重心で座り、骨盤を立てて足全体に接地することを意識してください。
STEP 1:土台をつくる
椅子に深く座り、骨盤を立てて股関節の上に重心を乗せます。
STEP 2:背骨を丸める・反る(各10回)
背骨の1本1本を丁寧に動かすイメージで、ゆっくりとしたリズムで胸椎(背中)の可動域を取り戻します。
STEP 3:左にねじって丸める・反る(各10回)
身体を左に少しひねった状態で丸める・反る動作を行います。
STEP 4:右にねじって丸める・反る(各10回)
右側も同様に行い、左右の柔軟性と腸腰筋のバランスを整えます。
7. 「昼休憩の過ごし方」でも姿勢は変わる
食事中の姿勢や過ごし方も大切です。
1. 食事中も股関節重心を保つ
骨盤を立てると内臓が正しい位置に収まり、消化機能が活性化します。
2. 食後すぐに横にならない
消化器官が圧迫されて胃酸が逆流しやすくなるため、食後30分〜1時間は体を起こしておきましょう。
3. リラックスして食べる
かき込むように食べると交感神経が優位になります。落ち着いた環境でゆっくり味わうことで副交感神経が優位になり、全身の緊張がほぐれます。
食後すぐに行うといいですね。追加で太りたくない方はスクワットを20回ほどやるといいみたいです。午後からのパフォーマンスを飛躍的に高めてくれるでしょう。
まとめ
肩こり、眼精疲労、頭痛、脳疲労、寝ても取れない倦怠感……。
一見バラバラに見えるこれらの悩みですが、たどり着く入口はすべて「股関節重心の欠如と骨盤の後傾、足の接地面の偏り」という原因につながっています。
今日から首や肩をもむだけではなく、股関節に重心を乗せて座り足全体で接地することから始めてみてもいいかもしれません。
