側弯症の見た目と骨密度、正しい座り方について
側弯症の見た目
いままでのコラムでもインスタグラムでも何度も何度も記載していますが、コブ角が大事なのはもちろんのことですが、背中のでっぱりや肩の高さ、くびれの左右差など側弯症特有の見た目の改善も、とても大切です。
なぜ改めてこれを記載しようかと思ったのか。
とあるx(旧Twitter)でバズっていた投稿があったからです。
それはタイムレスのメンバーだった猪俣さんが保釈された際のお辞儀するシーンで明らかに右の肩甲骨まわりが左に比べて高かったのです。
それを切り抜いた方が側湾症っぽいと投稿され、すごい勢いで拡散されていました。(自分がみたのは投稿の22時間後でしたが、7万5千いいねがついていました。)
話は戻りますが、やはり側湾症で胸椎が30度以上あり施術等を受けていないと服の上からもわかってしまいます。
同じ度数でもしっかり施術をしていくと見た目の完成度が全然違います。
なので度数だけでなく見た目の改善が必要です。
さらにいえば、結婚式をやりたいと思っている人やアイドル・芸能人にあこがれている人は特に重要かと思います。(当院にも現役アイドル・モデルだけでなくアイドル・俳優・宝塚志望の方は多くいらしています)
逆に言えば、度数は他人に聞かれることはないですが、見た目は他人に見られてしまいます。
学生時代はもちろん度数を1番に考えますが、成人していくにつれて優先順位を変えていくのも当然の選択なのではないでしょうか。
側弯症と骨密度
背骨と言う柱が弱くなっている状態で背骨の曲がりやねじれがあると身体を支える力にも影響が出やすくなります。
特に思春期特発性側弯症では骨密度が低い方ほど側弯の重症度や進行と関係する可能性が指摘されています。
もちろん骨密度が低いから必ず側弯症になる。
骨密度を上げれば側弯症がよくなる。
という単純な話ではありません。
でも成長期の子どもにとって骨の状態は非常に大切です。
身長が伸びる時期は背骨も成長します。
その時期に骨を作る材料が不足していたり骨の強さが不十分だったりすると身体を支える土台としては不利になります。
だから側弯症の子どもを見る時にレントゲンでCobb角を見るだけでなく運動量、日光を浴びる時間、睡眠、ビタミン、Dカルシウム、タンパク質なども一緒に考える必要があります。
そして大人や高齢者の側弯症ではさらに骨密度は重要です。
年齢を重ねると骨粗鬆症によって背骨が弱くなります。
骨が弱くなると圧迫骨折が起こりやすくなります。
背骨が一か所つぶれることで身体が傾いたり背中が丸くなったり側弯が進んで見えることもあります。
つまり高齢者の側弯症では背骨の曲がりだけを見るのではなく骨粗鬆症や骨密度まで確認することが大切です。
また側弯症の手術も骨密度が足りないと行うことができません。
背中が曲がってきた。
身長が縮んできた。
腰や背中の痛みが続く。
姿勢が急に崩れてきた。
長く歩けなくなってきた。
こういった場合は「歳だから仕方ない」で終わらせないでください。
整形外科でレントゲンだけでなく必要に応じて骨密度検査を受けることも大切です。
側弯症は背骨だけの問題ではありません。
骨の強さ、筋力、栄養、呼吸、股関節、足裏、姿勢制御、日常生活のクセ。
こういったものが重なって今の身体の状態を作っています。
だからこそ側弯症の方はCobb角だけでなく骨密度にも目を向けてください。
特に成長期の子ども。
細身で食が細い子。
運動量が少ない子。
外に出る時間が少ない子。
閉経後の女性。
高齢で背中が丸くなってきた方。
こういった方は骨の状態を確認する価値があります。
腰がラクになる「正しい座り方」3つの原則
「正しい姿勢で座りましょう」と聞くと、「背筋をピンと伸ばせばいい」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、実は背筋を無理に伸ばして胸を張る姿勢は、腰や肩に余計な力が入り、かえって身体に負担をかけてしまうことがあります。
大切なのは、無理に背筋を伸ばすことではありません。
ポイントは骨盤を立てて、股関節の上に身体を乗せることです。
1.骨盤を後ろに倒さない
正しい座り方の基本は、骨盤を立てることです。
椅子に座ったとき、お尻が前に滑って腰が丸くなっている状態は、骨盤が後ろに倒れている状態です。
この姿勢では、腰や背中に負担がかかりやすくなります。
まずは椅子に深く座り、骨盤が後ろに倒れない位置を意識してみましょう。
ただし、「骨盤を立てよう」と力を入れすぎる必要はありません。
2.背筋を伸ばすのではなく、股関節の上に重心を乗せる
次に意識したいのが、身体の重心です。
真っすぐ座ろうとすると、胸を張ったり、背中に力を入れたりしてしまいがちです。
そうではなく、股関節の上にスッと身体が乗っている感覚を探してみましょう。
ほんの少し前に重心が移るような感覚になるかもしれません。
この状態になると、背中や肩に余計な力が入りにくくなり、自然にラクな姿勢を作りやすくなります。
3.「手の重さ」と「噛み合わせ」で確認する
正しい姿勢になっているかどうかは、見た目だけでは判断しにくいものです。
そこで簡単に確認できるのが、手の重さと噛み合わせです。
骨盤が後ろに倒れていると、手が重く感じたり、奥歯が噛みにくく感じたりすることがあります。
一方、股関節の上に身体がうまく乗ると、手が軽く感じられたり、噛み合わせもスッとラクに感じられることがあります。
背筋が伸びているか」だけではなく、こうした身体の感覚もチェックしてみましょう。
「前に倒れすぎている」と感じる人は要注意
正しい姿勢を身につけるとき、多くの人が経験するのが自分の感覚と実際の姿勢とのズレです。
普段から骨盤が後ろに倒れた姿勢で生活していると、身体はその姿勢を「普通」だと認識します。
そのため、骨盤を立てて股関節の上に重心を乗せると、「前に倒れすぎている気がする」「こんな姿勢で本当に大丈夫?」と感じることがあります。
しかし、実際に鏡で確認してみると、意外と身体はまっすぐになっていることがあります。
つまり、身体が悪い姿勢に慣れていることで、正しい姿勢を「おかしい」と感じてしまうことがあるのです。
最初は違和感があっても、「自分の感覚だけで判断しない」ということが大切です。
鏡や動画などを使って、実際の姿勢を確認してみるのもおすすめです。
今日からできるデスク環境の整え方
正しい姿勢を作るために、高価な椅子を買う必要はありません。
今使っている椅子やデスクでも、少し工夫するだけで身体にかかる負担を減らしやすくなります。
①椅子には深く座る
お尻の表面だけで座るのではなく、骨盤を立てて、股関節の上に身体を乗せる意識を持ちましょう。
②足が床につかない場合は足台を使う
足がブラブラしていると、身体が安定しにくくなります。
小さな足台やフットレストを使って、足を安定させるだけでも座りやすくなります。
③肘はおおよそ90度にする
キーボードを操作するときに肩が上がらない高さにデスクや椅子を調整しましょう。
肩に力が入っている場合は、机や椅子の高さを見直してみてください。
④お尻の後ろにクッションを入れる
椅子と腰・骨盤の間に大きな隙間がある場合は、クッションなどで支えることで骨盤が後ろに倒れるのを防ぎやすくなります。
⑤モニターは少し見下ろす高さにする
画面が高すぎると、顎が上がって首に負担がかかりやすくなります。
モニターの上端が目線より少し下になる程度を目安に調整しましょう。
なお、バランスボールを長時間の常用目的で使う場合は注意が必要です。
座り方によっては骨盤が後ろに倒れやすく、股関節の上に身体を乗せる感覚を保ちにくくなることがあります。
椅子によっても座り方は変わる
普段使う椅子によっても、意識するポイントは変わります。
デスクチェア・背もたれのない椅子では、身体を後ろに預けにくいため、骨盤を立てて座る感覚を保ちやすくなります。
低いソファは膝が腰より高くなり、骨盤が後ろに倒れやすくなります。
深く腰掛け、必要に応じて背もたれを利用しながら、骨盤が後ろに倒れすぎないようにしましょう。
運転するときは、シートに骨盤をしっかり寄せ、背中との隙間をできるだけ減らすことを意識しましょう。
正しい座り方は、単純に「背筋をピンと伸ばす」ことではありません。
大切なのは、
①骨盤を後ろに倒さない②股関節の上に身体を乗せる③身体の感覚だけでなく、実際の姿勢も確認する
という3つです。
最初は「前に倒れすぎている」と感じるかもしれません。
しかし、それは普段の姿勢に身体が慣れていることで起こる「感覚のズレ」の可能性があります。
まずは無理に胸を張ったり、背筋に力を入れたりせず、股関節の上に身体が乗っている感覚を探してみてください。
そして、椅子の高さや足元、モニターの位置など、身の回りの環境も少しずつ整えていきましょう。
毎日長時間座るからこそ、正しい座り方を意識することが、身体をラクにするための第一歩になります。