側弯症 病院を選ぶ基準と装具の効果
側弯症の症状
病院を選ぶ基準について
病院を選ぶ基準は状態によって異なる
その前に先日(と言っても1ヶ月もまえですが・・・)24時間テレビで側弯症の手術での後遺症が出てしまった女の子のストーリーが放送されたようです。
私はリアルタイムで見たわけではありませんが、患者様や親御さんにお聞きしました。(手術にリスクは付き物ですので残念ですが何とも言えません・・・)
放送後当院のインスタグラムやホームページにも多くのアクセスがありました。
これを機に手術以外の選択肢として広まっていけばいいなと思います。
話を戻しまして、学校検診やご家族の方が違和感を感じて、側弯症の疑いを持った場合には、まず自宅近辺やかかりつけの整形外科もしくは小児科を受けます。
ほとんどの病院では、担当医が側弯症に詳しくなくともレントゲン撮影はしてくださるので問題ないです。(あらかじめ電話して撮影可能か問い合わせてもいいかもしれません。)
そして度数が軽度だった場合は、経過観察となるため病院を変える必要はありません。
4か月から半年以内にもう一度レントゲン撮影に行けば大丈夫です。
ただ!経過観察と判断されて何もしていないと、半年後にかなり度数が進行しているケースも多々あるので、この段階で体操なり何かしらの対処をスタートすることをオススメします。
(度数が軽度だと改善も早いので、当院で施術をスタートすると次のレントゲン撮影では0度に改善することもしばしばあります・・・)
では逆に度数が中等度(20~40度以内)や高度(41度以上)の場合はどうするのか。
多くの場合、そこの病院では改善不可能ということで大きな病院に紹介という流れになります。
基本は自宅から最も近い病院を紹介されることが多いです。
まれに医師の出身大学の病院を紹介されることがあります。
ここでポイントです。
中等度の場合は、装具を装着することになります。
装具は病院によって形が異なるうえ、保険で装具を作成できるのは基本的に1年に1回です。
(身長が急激に伸びる等の身体に大きな変化があった場合のみ、作り替えができるようです)
そのため言われるがまま装具を作ってしまい、合わなかったり痛かったりで装着できないとなると1年間棒に振ってしまいますので、慎重に事を進めることを推奨します。
自費であればいくらでも作ることができますが、装具はあくまでも「進行しないようにする」物ですので、そこにお金を使うよりかは改善のために費やした方が良いと考えます。
高度の場合は、手術となります。
いきなり手術?と思うかもしれませんが、病院によってはいきなり手術日程の話し合いとなるところもあるようです。
手術も病院によってというよりも医師の腕次第ということになります。
また、術後のケアや費用等も異なるので、しっかり調べてから決断すべきです。
装具と違って1年経ったら変えられるものではなく、一生入れていく金具であり、まれですがミスで後遺症という最悪のパターンもあるようなので能動的に動くべきかと思います。
いきなり手術をしたくない場合は、担当医とお話して中等度と同様の装具療法となります。
なので
①中等度なのか高度なのか
②すぐに手術をしたいのかしたくないのか
によって選ぶべき病院が変わります。
とくに首都圏や関西圏には大きな病院がたくさんありますので、慎重に検討すべきです。
大きな病院は基本的に紹介状がないと側弯症の状態を見てくれないので、何度も病院を変えるのはものすごく手間になりますので、注意が必要です。
また、レントゲン撮影も半日以上装具を外してから装具なしのレントゲンと装具ありのレントゲンをとるのが一般的ですが、なかには装具ありしか撮影しない病院や、逆に装具作っても装具ありのレントゲンを撮影せず装具の効果が不透明という病院もあります。
これは基準が病院によって様々ですので見極めるポイントです。
装具について
装具の効果と装具の選び方
続いて装具の効果についてです。
装具は「これ以上進行させない」が前提となります。
装具で改善させるというのは現実的には難しいです。
なので、「これ以上悪くしないように頑張って装着する」ということを頭に入れといてください。
先程も述べた通り、病院によって装具の種類は様々です。
①パットが薄いのもあれば厚いのもある
②マジックテープが前のもあれば後ろのもある。(前だと自分で装着できますが、後ろだと誰かに手伝ってもらう必要があります。)ダイヤル式のもある。
③首まであるのもあれば、腰までしかないのもある。
そのため学校にして行けるかどうか等も装具によって変わってきます。
違いをあげたらキリがありませんが、大事なのは装着した時の度数です。
装着する前の度数と比べてマイナス15度くらいあれば良い装具と言えると思います。
ただし!改善しているわけではなく、装具に支えられているだけで、一生装着して生きていくわけではないので、根本的に改善するためには本格的な施術を行っていく必要があります。
東京や大阪には当院の患者様が通われて効果のあると思われる装具を作成している大学病院をお伝えできますので興味があれば聞いてください。
今回は病院と装具について解説しました。
まだ具体的に話せない分、伝えきれないこともありますが施術と並行してしっかりと選ぶことをオススメします。