側弯症とは
側弯症は、背骨が左右に曲がっており、まっすぐでない状態を指します。
先天的なものもありますが、多くが幼少期から思春期にかけて発症する「特発性側弯症」であり、原因は不明とされています。
変形の度合いによって、あらわれる症状や身体に及ぼす影響はさまざまです。
発症すると運動機能や日常生活に支障をきたしたり、身体への負担から痛みが生じたりするおそれがあります。
さらに症状が悪化すると、手術が必要となることもあるため、できるだけ早く症状に気づき、適切な処置を行わなければなりません。
ここでは、一般的な側弯症の特徴や改善方法などについてご紹介します。
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目次
側弯症と診断された方へ
側弯症と聞いても、どのような症状かわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
側弯症は、ここ20年ほどで学校検診での検査項目になりましたが、学校によっては緩い検査方法の場合があります。
側弯症を患う方はクラスに1人から2人ほどと言われています。
進行性のため、気づいた時には急激に悪化している可能性もあるため、頻繁にチェックする必要があります。
高齢の方の場合は側弯症だけでなく他の病気等を併発していることがあります。
側弯症の一般的な特徴
側弯症の主な原因
脊柱側弯症のうち80%を占めているのが原因不明とされている特発性側弯症です。
そして、特発性側弯症は年齢によって以下のように分けられます。
・乳幼児側弯症:3歳以下の男児に多い
・学童期側弯症:4~9歳
・思春期側弯症:10歳以降、女子に多く進行することが多い。
このなかでも思春期側弯症が最も多く急激な進行が見られやすいです。
特発性側弯症は、上述したように原因が不明のため予防は非常に困難です。
そのため背骨の彎曲が急激に進行する前に処置を始めることが重要です。
早期に発見できるように学校検診も行われていますが、ご家族が発見する場合もあります。
基本的に成長期を終えると急激には進行しませんが、成人になると1年に1°から2°程度の緩やかな進行がみられることがあります。
また、出産や閉経後などで進行することもあり、それに加えて痛みや他の疾患の併発が起こることもあります。
その他にも、脊椎の骨折やヘルニア等の病気の治療のついでに発見されることがあります。
●何らかの原因による側弯症
一方で、生まれつきの病気や、神経・筋肉の異常など、原因がわかっている側弯症もあります。
・先天性側弯症:生まれつきの脊柱の異常
・神経、筋原性側弯症:神経や筋肉の病気(脳性麻痺や筋ジストロフィーなど)
・神経線維種症による側弯症:レックリングハウゼン病とも呼ばれる
・間葉系疾患による側弯症:生まれつきの病気による側弯、マルファン症候群が代表的
・その他の原因による側弯症:火傷、骨系統疾患、脊椎の腫瘍 など
上記のように、側弯症を発症する原因はさまざまです。
なかには手術を必要とする場合や、改善が難しい場合もあります。
症状の改善を目指すためには、側弯症を早期に把握することが重要です。
側弯症にみられる症状
側弯症を発症すると、いつどれくらい進行するかは人によって異なります。
進行すると次のような症状がみられることがあります。
●見た目の変化
側弯症は背骨が左右に曲がったり、背骨自体がねじれたりするため、身体の見た目にも大きく影響します。
具体的には、次のような変化がみられます。
・片側の背中や腰のでっぱり
・左右の肩の高さの違い
・左右の肩甲骨の高さの違いやでっぱり
・左右のウエストラインの高さの違い
背骨は身体の中心で身体を支えています。
そのため、側弯症によって背骨が左右非対称になると、身体の左右バランスも崩れやすくなると考えられます。
身体のバランスが崩れると次のような症状がみられることがあります。
●身体の不調
左右のバランスが崩れねじれを伴うため、筋肉や神経に負担がかかりやすくなります。
そのため、30歳を過ぎた辺りから見た目の変化以外に、次のような症状が現れることが多いです。
・変形がある部位付近の筋肉の緊張やこり ・正しい姿勢を保てない
・同じ姿勢を保てない ・手足のしびれ
・動かしづらさ
・息切れ
背骨の変形によって負担がかかった筋肉が緊張し、背中や肩・腰に痛みやしびれが生じます。
一方、子どもの側弯症では痛みがあまりありません。
また、関節可動域が低下し、左右で身体の動かしやすさが異なることも考えられます。
●精神的な負担
側弯症を発症し身体の見た目が変化することで、精神的な負担を抱えてしまう場合があります。
とくに思春期の子どもは、自身の身体の変化や周囲との違いに対して敏感になりやすいため、注意しなければなりません。
高齢の方の場合、歩行困難になり杖をついての歩行や車椅子でないと移動できなくなってしまうこともあります。
このような 負担を少しでも和らげるためにも、できるだけ早期に側弯症を発見し施術を受けるようにしましょう。
側弯症の症状で悩まないために
病院の一般的な対処法
多くの医療機関では以下のような対処をされることが多いです。
●子どもの場合
①経過観察
側弯症と診断されるとその子がどれくらい進行していくのかを観察するため、一定の期間を空けてレントゲンの撮影を定期的に行います。
基本的に、経過観察期間は特に行動が制限されることはありません。
②装具着用
度数が20度(医療機関によっては30度の場合も)を超えると装具を製作します。
装着時間や、装具の型は担当の医師や病院によってさまざまです。
もちろん効果がある装具もあれば、あまり効果のない装具もあります。
※当院には全国の患者様が使っていた効果の薄い装具が100個以上置いてあります。
③手術
40度を超えると手術を検討します。
※年齢・成長によって若干異なります。
④運動療法
病院や医師の方の中でも、運動療法には賛否があるといわれています。
リハビリの一環として運動する病院もあるようですが珍しいです。
また内容も側弯症のためのリハビリではなく、あくまで基礎運動をすることが多いです。
●大人の場合
手術を除くと、基本的に放置されることが多いです。
さらに他の疾患のついでに発見されることもありますが治療の優先順位は低くなる可能性があります。
また高齢だと骨粗鬆症によって手術できない場合があります。
側弯症の予防は難しい
側弯症の多くは、原因不明の特発性側弯症であるため予防は困難です。
姿勢の悪さが原因と言われることもあります。
しかし、姿勢が悪いから側弯症になるではなく、側弯症になるから姿勢が悪く見えると当院では考えています。
原因がカルシウム等の栄養面によるものいわれることもありますが、有効なエビデンスとしては認められていません。
遺伝の可能性も確実性はなく、家族の中で1人だけ側弯症という方も多いです。
しかし、親子や兄弟で側弯症であったりと遺伝が絶対にないとも言いきれません。
家族内に側弯症の方がいらっしゃる場合は注意しましょう。
そのため、側弯症は早期に発見し、違和感を感じたらすぐに施術を受けることが大切です。
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