側弯症と手術の適用について
側弯症を発症すると、背骨の曲がり具合によっては、医療機関での手術をすすめられる場合があります。
手術を受けることに不安を覚える方や、どれほどの成果があるのか分からず手術に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
じつは手術を受けても、100%側弯症の進行を防ぐことはできないと言われています。
しかし、放置していると身体への痛みが増す可能性が高く、最終的な手段として手術を選択するケースは多いです。
ここでは、側弯症を改善するための手術について、メリットやデメリットなどをご紹介していきます。
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目次
日本での治療は手術が中心
日本の医学会から提供している情報によると側弯症は手術が基本とされています。
そのため、多くの病院は運動療法や民間療法を認めていないことが多いです。
側弯症の手術は大掛かりな手術となり、何週間も泊まり込み、歩く練習からリハビリが始まることも少なくありません。
執刀する先生の腕次第で今後の予後が変わるため、当たり外れがあることも事実ですが、当院をはじめとする保存療法のように患者様自身が日々努力することは少ないかと思います。
メリットやデメリットだけでなく、患者様自身やご家族が側弯症に対してどれくらいのモチベーションかによって施術方法の選択をすることが良いでしょう。
側弯症の度数によって対応が異なる
側弯症の度数の計測方法
●側弯症の評価方法
側弯症の症状の度合いを調べるためには、背骨の曲がり具合を計測しなければなりません。
医療機関によって計測方法が異なることがありますが、一般的には「Cobb角(コブ角)」を評価の基準にします。
Cobb角とは、X線を撮影した際、弯曲した脊柱の各椎骨に沿った腺が交わる部分の角度を指します。
このCobb角が大きくなると、手術が必要になることがあります。
●側弯症の弯曲パターン
背骨の弯曲の仕方には、いくつかのパターンが存在します。
とくに次の弯曲パターンが多くみられます。
・胸椎の右凸シングルカーブ
・胸腰椎移行部の左凸シングルカーブ
・胸椎と腰椎のダブルカーブ
・頚椎と胸椎と腰椎のトリプルカーブ
側弯症の度数は概ね担当医師がレントゲンを見て曲がり始めと曲がり終わりを判断して角度を計測します。
そのため病院を変えたり医師が違ったりすると度数が異なることが多いです。
また、病院によっては装具着用時のみに撮影することや、ギリギリまで装具を着用させて撮影するところもあります。
※レントゲン撮影日は朝から装具をしないのが基本的なルールではあります。
側弯症の手術の特徴について
手術を勧められるケース
一般的に、側弯症で手術が適用となるケースは次の通りです。
●Cobb角が40度以上の場合
一般的には40度以上になると手術が必要にされる場合が多いです。
側弯症で手術を行う主な目的は、側弯症の進行を防ぐことです。
Cobb角が30°を超えると、側弯症は進行しやすくなります。
また、Cobb角が80°以上の重度になると、肺機能が低下するリスクが高まってしまいます。
肺が圧迫され労作時の息切れといった症状が懸念されるため、肺活量の検査を含めて総合的に判断し手術を勧められることもあります。
また高齢になると術後の予後が不明瞭のため若い年齢での手術を勧められるケースもあります。
側弯症手術のメリット・デメリット
側弯症の改善に有効な手術に関しては、後悔しないためにも、メリットとデメリットをよく把握した上で受けることが重要になります。
●手術を行うメリット
側弯症の手術によって、背骨の弯曲のうち60〜80%ほどを改善できるといわれています。
たとえば、Cobb角が45度の方が手術を受けると、9°まで改善できる可能性があります。
Cobb角が9°になれば、背骨自体は固定され見た目が良くなることもあります。
また、見た目が改善されることで、精神的な負担も軽減するはずです。
●手術を行うデメリット
一方、側弯症の手術には、次のようなデメリットもあります。
・手術を行っても側弯症の進行を防げないことがある。
・ボルトが抜けてしまい、側弯症が再発するリスクがある
・半年から1年間は運動禁止(一部例外もあり)
・年齢を重ねるにつれボルトの部分の痛みがでる
・大きな手術痕が残ることがある
・小学生は骨の成長段階であるため、成長に合わせて複数回、手術を行うケースがある
・大掛かりな手術のため感染症などの恐れもある。
・骨粗鬆症があると手術はできない。
そのため慎重に検討を重ねたうえで選択することをおすすめします。
手術は最後の手段でもあります。
側弯症の手術の内容
詳細はかかりつけや紹介された病院のホームページ等でご確認ください。
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